【Google 広告】価格表示オプションとは？メリットやデメリット、活用事例を詳しく紹介

価格表示オプションとは？

価格表示オプションはGoogle 広告の広告表示オプションの1つで、広告文の下に商品名と価格、簡単な説明文を表示できる機能です。

PCの場合

スマートフォンの場合

以下の4つで構成されており、検索広告の下部に表示されます。

• ヘッダー（見出し）
• 価格
• 説明文
• 最終URL

商品名や価格だけでなく説明文も記載できるため、ユーザーの商品理解がスムーズになりクリック率などの向上が見込めます。

価格表示オプションは9つのタイプが用意されており、タイプに適した商品やサービスの紹介ができます。

参考：価格表示オプションについて｜Google 広告ヘルプ

なお、価格表示オプション以外にもコンバージョンにつながる広告表示オプションは複数あります。

以下の記事で広告表示オプションの種類をすべて把握できるので、ぜひ読んでみてください。

9つのタイプから選択可能

価格表示オプションの要件として「選択したタイプに沿って商品やサービスを紹介すること」が求められています。

9つのタイプの要件や具体例について、以下の表でまとめましたので確認してみましょう。

タイプ	要件	具体例
ブランド	・見出し：実在するブランド名を記載 ・説明文：ブランドに関する情報を記載	PCブランドを宣伝する場合 ・見出し：「PCブランドA」 ・説明文：「Office搭載」「1TBのSSD搭載」
イベント	・見出し：イベント名やイベントの日付などを記載 ・説明文：イベントの詳細を記載	コンサートを告知する場合 ・見出し：「コンサート名」「10月2日」 ・説明文：「市民会館」「コンサート名」「10月2日」
地域	・見出し：ビジネスに関連する場所の名前を記載 ・説明文：場所に関連する情報を記載	旅行会社の場合 ・見出し：「フランス」「北海道」 ・説明文：「世界遺産を巡る旅」「海の幸食べ尽くし」
周辺地域	・見出し：市町村、地域名を記載 ・説明文：見出しの地区に関する情報を記載	不動産の場合 ・見出し：「渋谷」「新宿」 ・説明文：「1LDK」「ロフト付き」
商品のカテゴリ	・見出し：商品のカテゴリ名を記載 ・説明文：商品のカテゴリに沿った情報を記載	スポーツ量販店の場合 ・見出し：「スポーツウェア」 ・説明文：「メンズ・レディース」「通気性抜群」
商品のバリエーション	・見出し：商品のグレードやサイズを記載 ・説明文：グレードやサイズの追加情報を記載	テレビを宣伝する場合 ・見出し：「32V型」「50インチ」 ・説明文：「HDD内蔵」「8K対応」
サービス	・見出し：サービスの種類を記載 ・説明文：サービスに関連した情報を記載	水道管工事を宣伝する場合 ・見出し：「排水管修理」「水漏れ修繕」 ・説明文：「最短20分」「24時間対応」
サービスのカテゴリ	・見出し：サービスの総称を記載 ・説明文：カテゴリに沿った情報を記載	居酒屋を宣伝する場合 ・見出し：「ドリンク」「食事」 ・説明文：「クラフトビールあり」「地鶏を使った料理」
サービスのグレード	・見出し：サービスのグレードを記載 ・説明文：サービスのグレードに関連する情報を記載	リラクゼーションサロンを宣伝する場合 ・見出し：「30分コース」「全身コース」 ・説明文：「ネット予約可能」「女性のスタッフが対応」

参考：価格表示オプションの設定方法｜Google 広告ヘルプ

宣伝したい商品やサービスにあったタイプを上記の中から選びましょう。

価格表示オプションを活用する5つのメリット

価格表示オプションを活用するメリットとして以下の5つがあります。

• ユーザーの目に留まりやすくなる
• 広告の画面占有率が増加する
• 直接購入ページに遷移できる
• 複数の商品・サービスを訴求できる
• 更新やカスタマイズが簡単にできる

価格表示オプションの活用を検討している方は、具体的にどのようなメリットがあるか詳しく見てみましょう。

メリット1：ユーザーの目に留まりやすくなる

商品やサービスの価格が明記されるため、ユーザーの目に留まりやすくなります。

リスティング広告を見るユーザーは顕在層が多く、購買意欲が高いです。

とくに顕在層の中には商品やサービスの価格を知りたくて検索しているユーザーもいます。

価格を提示することでユーザーが広告を見る可能性が高くなるため、クリック率の向上が見込めるでしょう。

メリット2：広告の画面占有率が増加する

リスティング広告の下に情報を追加することで画面占有率が高くなり、広告の視認性が向上します。

価格表示オプションは他の広告表示オプションと比べると表示面積が大きいです。

見出しや価格、説明文などの情報も多いのでユーザーに訴求しやすくなります。

表示面積が増えることで広告が目に留まりやすくなるため、ユーザーがクリックする可能性も高くなります。

結果、商品やサービスを購入するユーザーが増えて売上の増加が見込めるでしょう。

メリット3：直接購入ページに遷移できる

価格表示オプションでは見出し一つひとつにURLを設定できるため、ユーザーを商品の購入画面に直接遷移させることができます。

コンバージョンまでの導線が短くなることで、コンバージョン率の向上が期待できます。

広告の利便性が高くなるため、ユーザーの離脱防止策としても有効です。

メリット4：複数の商品・サービスを訴求できる

価格表示オプションでは最大8個の商品やサービスを訴求できます。

カルーセルのようにスライドができ、他のアイテムを表示することもできます。

仕様の異なる商品を宣伝することで、幅広いユーザーの検索意図に対応できるでしょう。

たとえば、ノートパソコンを選ぶ際「容量の大きさ」「ディスプレイの画質」と選ぶ基準は人によってさまざまです。

このような場合、価格表示オプションでそれぞれのユーザーが欲しいと思うノートパソコンを表示することで、多様なニーズに対応できコンバージョン率が高くなります。

幅広い商品を扱っている会社ほど価格表示オプションの効果を発揮できるでしょう。

メリット5：更新やカスタマイズが簡単にできる

商品や訴求ポイントをいつでも簡単に変更できる点も大きなメリットです。

複雑な操作がないため業務への負担が少ないと言えます。

また、価格表示オプションの内容を変更しても、これまでの広告パフォーマンスのデータは消えません。

変更前と変更後のパフォーマンスを比較できるため、検証テストが可能です。

検証を繰り返すことで広告運用のノウハウを蓄積でき、コンバージョン率やクリック率の向上を高められます。

価格表示オプションのデメリット

価格表示オプションのデメリットとして「ユーザーの金銭感覚によってクリック率が左右する」という点です。

価格表示オプションによって欲しい商品が広告表示されても「価格が思ったより高い」と感じるユーザーは、広告をクリックせずサイトにも遷移しない可能性が高いので、その商品の魅力は伝わらず、スルーされてしまいます。

商品選択の優先事項として金額を第一としているユーザーに「商品単価が高い」と思われたら、商品ページへの遷移はされなくなります。

商品の魅力を伝えきれずに広告をクリックする前に離脱されてしまうのです。

できるだけ多くのユーザーに広告をクリックしてもらえるよう、最低金額を提示することも1つの解決策でしょう。

価格表示オプションにかかる費用

価格表示オプションはリスティング広告と同様、クリックされたときに広告費が発生します。

1クリック当たりの単価もリスティング広告と同じ額です。

スマホユーザーの場合プルダウンをタップすると価格表示オプションが展開されますが、展開するだけでは費用は発生しません。

費用が発生するのは広告をクリックした時のみです。

また、広告1回の表示につきクリック2回までの費用が発生します。

仮にユーザーが8種類の商品やサービスの広告をすべてクリックしても、クリック3回以上の広告費は発生しないので覚えておきましょう。

参考：価格表示オプションについて｜Google 広告ヘルプ

価格表示オプションを活用できる4つの事例

価格表示オプションは幅広い分野で活用できます。

今回は以下の4つの事例を紹介しますので、自社で価格表示オプションを活用する際の参考にしてみてください。

• 美容院の場合
• 家電量販店の場合
• 不動産会社の場合
• 求人広告の場合

例1：美容院の場合

美容院のようなサービス業をしている店舗や企業は価格表示オプションでサービスメニューを紹介しましょう。

価格表示オプションのタイプを「サービス」に設定し、以下のように記載することをおすすめします。

価格表示オプションのタイプ：サービス

	例1	例2
見出し	カット	カット＋カラー
価格	4,000円	8,000円
説明文	熟練のスタッフが担当	髪への負担が少ない

美容院の場合、競合とメニューが同じになりやすいので、価格や説明文で差別化することが大切です。

例2：家電量販店の場合

家電量販店の場合、さまざまな家電製品を価格表示オプションで設定します。

「一人暮らし　家電」で検索したユーザーに広告を掲載すると仮定して、価格表示オプションを設定すると以下のようになります。

価格表示オプションのタイプ：商品のカテゴリ

	例1	例2
見出し	冷蔵庫	電子レンジ
価格	最低20,000円	最低8,000円
説明文	省エネ仕様	調理にも使える

「最低」などは価格種別で選択もできます。

商品を宣伝する場合、キーワードの検索意図に沿って商品選びや訴求文の設定をしましょう。

例3：不動産会社の場合

不動産会社が価格表示オプションを活用する場合、ユーザーの検索したエリアの賃貸情報を記載しましょう。

たとえば「東京　アパート」で検索したユーザーに対し、以下のように提示します。

価格表示オプションのタイプ：地域

	例1	例2
見出し	池袋	杉並
価格	最低6.5万/月	最低4万/月
説明文	駅近物件あり	家電付き物件あり

クリック率を向上させるために最低額を記載することをおすすめします。

説明文にお得な情報を載せるとよりユーザーの興味を引けるでしょう。

例4：求人広告の場合

求人広告の場合、以下のように年収を記載して広告のクリック率を高める方法があります。

価格表示オプションのタイプ：サービス

	例1	例2
見出し	工場の機械オペレーター	自動車の研究開発職
価格	430万円/年	700万円/年
説明文	賞与年2回	完全週休2日制

説明文に求人募集の要項を記載することで、仕事を探しているユーザーにアプローチできます。

ただし、求人広告は価格表示オプションのタイプにはありません。

要件から外れて審査落ちする可能性もありますので注意しましょう。

価格表示オプションの規定

価格表示オプションの規定を以下にまとめましたので、作成時に確認してみましょう。

項目	規定
最低限必要なアイテムの数	3個
最大設定数	8個
文字数	ヘッダー（見出し）：半角25文字（全角12文字） 説明文：半角25文字以内（全角12文字）
リンク先	通常リンク先と同一ドメインのリンク先

見出しと説明文については半角25文字まで入力できますが、広告に表示されるのは半角20字（全角10文字）までです。

全角11文字以降は途切れてしまうので訴求したい内容は文頭に記載しましょう。

価格表示オプションを設定するときの注意事項

価格表示オプションにはいくつか要件があります。

要件を守らないと審査に通過せず表示できない場合があるので、以下を参考にして広告を作成してください。

項目	内容
見出しと説明の要件	見出しや広告で価格を記載しているプロモーションテキストが含まれている
URL の要件	リスティング広告と価格表示オプションのURLのドメインが一致しない
それぞれのタイプごとの要件	見出しに設定したタイプ以外の情報が含まれている見出しと説明文の関連性が低い

要件についてより詳しく知りたい方は公式サイトで確認しましょう。

参考：価格表示オプションの要件｜Google 広告

価格表示オプションの設定方法

価格表示オプションの設定方法を紹介しますので、参考にしてみてください。

1. 管理画面の左メニューから「広告表示オプション」を展開をし、青い十字ボタンをクリック。
   
   
   
2. 青い十字ボタンをクリックし、「価格表示オプション」を選択してください。
   
   
   
3. 価格表示オプションの設定画面が表示されるので、以下の項目を入力しましょう。
   
   
   ・追加先：「アカウント」「キャンペーン」「広告グループ」から選択
   ・言語：日本語を選択
   ・通貨：JPYを選択
   ・タイプ：9つのタイプから選択「ブランド」「イベント」「場所」「周辺地域」「商品のカテゴリ」「商品のバリエーション」「サービス」「サービスのカテゴリ」「サービスのグレード」
   ・価格種別：「種別なし」「最低」「最高」「平均」から選択
   ・価格表示オプションの項目：「ヘッダー」「価格」「説明文」「最終URL」をそれぞれ入力
   
   
4. 「保存」をクリックすれば設定が完了します。

参考：価格表示オプションの設定方法｜Google 広告ヘルプ

価格表示オプションの運用ポイント

価格表示オプションの効果を高めるポイントとして以下の3つがあります。

• 検索語句との関連性を高める
• 競合の価格表示オプションもチェックする
• できるだけ多く設定する

運用初心者の方もできる内容のため、下記を読んで実施してみてください。

ポイント1：検索語句との関連性を高める

ユーザーが商品やサービスに興味をもてるよう検索語句との関連性を高めましょう。

検索意図に沿った広告を作成することで、クリック率やコンバージョン率の向上につながるためです。

たとえば「新宿 1LDK」と検索したユーザーに3LDKのマンションを宣伝してもクリックされずらいでしょう。

検索語句からユーザーのニーズを予測し「どの商品・サービスがクリックされやすいか」を考えて運用することをおすすめします。

ポイント2：競合の価格表示オプションもチェックする

競合より優位性のある広告を作成するために、他社広告の価格表示オプションを分析することも大切です。

商品やサービスの価格で競合に負けていた場合、自社広告のクリックされにくくなるためです。

価格負けしないためにも最低金額を提示して、ユーザーを呼び込みましょう。

もし価格で勝てない場合は、他社と差別化できる内容を説明文で訴求してみてください。

ポイント3：できるだけ多く設定する

Google 広告では5個以上の商品やサービスの設定を推奨していますが、できるだけ上限値の8個設定しましょう。

表示内容のバリエーションが増えることで、多くのユーザーニーズに応えられます。

設定した数だけ幅広いユーザーに刺さる広告を配信できるので、可能な限り多くの商品を紹介してください。

まとめ

最後にこの記事についてまとめます。

• 価格表示オプションはGoogle広告の広告表示オプションの1つ
• 最大8個の商品やサービスの価格や特徴を広告で表示できる
• 9つのタイプから選び、タイプに沿って商品やサービスを紹介する規定がある
• 価格表示オプションを活用することでユーザーの目に留まりやすくなる
• コンバージョンまでの導線を短縮でき、成果が上がりやすい
• 更新やカスタマイズが簡単にできる
• リスティング広告のクリック単価と同じ料金が価格表示オプションをクリックされたときに発生する
• 検索語句との関連性を高め、競合より優位性のある広告を作成することが重要

価格表示オプションをうまく活用して広告効果を高めるには、広告運用に関する知識や経験が必要です。

もし広告運用に悩んでいましたら、下記リンクからお気軽にお問い合わせください。